山口 和敏

熊本を拠点に、テレビディレクター・ライターとして30年以上活動。 2019年、希少がん「上顎洞がん」で余命6か月を宣告される。抗がん剤、放射線、14時間におよぶ手術を経て右目を失ったが、「どうせなら楽しんでしまおう」と開き直り、ブログとYouTubeで発信をつづけている。 現在は動画制作コンサルおよびビジネスコンテンツライターとして活動しながら、がん患者の「仕事と治療の両立」や前向きな生き方を届けることをライフワークにしている。 片目になってからLeicaを手に取り、光と影の中に生きる力を探す写真の世界にも夢中になった。失ってはじめて、世界の"本当の表情"が見えてきた気がしている。 クラウドファンディングによる出版にも挑戦予定。 病気になっても、失っても、人生は終わらない——その希望を、誰かに届けたい。

drum

エッセイ

ホラを吹くと前歯がとれる

イベントなどで和太鼓を演奏するグループに所属しています。 私は太鼓の他に、笛などの鳴り物を担当しています。だから、上あごを取り除く手術を受けた時点で、もう二度とイベントには参加できないだろうと覚悟して ...

sun

エッセイ

ブリヤリジョ

2021/11/10    ,

今日は、病気とは関係ありません。 「ブリヤリジョ」とは、市場直送の新鮮なブリを配る活気のある場所でも、脂の乗ったブリを配ってまわる親切な女性のことでもありません。私の造語です。こんな言葉がぽろっと出て ...

seaside

エッセイ

シーズン2

ブランクがかなり空いてしまいましたが、眺めの良い部屋に引っ越したこと以外、何か出来事があったわけではありません。おそらく、「明日できることは明日しよう」という私の揺るぎない信念が、そうさせたのでしょう ...

エッセイ

たんぽぽ虫と睡眠

2021/9/23    , ,

「あ”あ”、だすけてええ、あ”あ”ぁ」 草も木も眠るといわれる午前2時半。怪談やオバケが出るのも、だいたいこの時間。いわゆる丑三つ時。 なんとなく目が覚めて、水でも飲もうかとぼんやりしていたら――隣か ...

エッセイ

遺伝子のささやき

中学校の体育教師だった父方の祖父は、町の人たちから「ライオン」と呼ばれていました。常に生徒に吠えていたからです。直接その声を聞いたことはありませんが、ライオンというくらいですから、「ガオー」に近かった ...

my face

エッセイ

頬から腹毛がはえます

2021/8/31    , ,

顔の半分が麻痺していると、当然、口の半分もきれいに麻痺しています。で――口が麻痺していると、食事中はどんなことになるかというと、結構シュールで、ちょっと笑えることになります。 麻痺している右の口からは ...

黒糖フクレ

エッセイ

術後せん妄について

2021/8/24    ,

「右上顎拡大全摘」「右頸部郭清」「腹直筋皮弁再建」「気管切開」 先月、7月8日に私に行われた手術の正式名称です。改めて文字にして並べてみると、ゴツゴツしていてなかなかの迫力。もしかして手術開始時にこれ ...

白キンカチョウのめいちゃん

エッセイ

眼と歯がなくなると浮気の心配はなくなるのか

2021/8/17    

 がんになると、多くのものを失う。……と思いきや、実は、得るものも多い。 失ってしまったものに囚われなければ、意外とプラスは大きいのです。 いきなりですが、お金の話から。 40歳を過ぎたら、がん保険に ...

アメを舐めるパートナー

エッセイ

ものの食べ方について思うこと

2021/8/12    

食事に苦労しているせいか、以前より「ものの食べ方」に興味が出てきました。 ふと思ったのですが――食べることと出すことって、人間にとって同じくらい大切なはずなのに、なぜか「出すほう」は隠して、「食べるほ ...

仕事を手伝う福ちゃんとめいちゃん

エッセイ

焦らず、慌てず、諦めず…でも

2021/8/11    

小鳥と暮らしています。 以前、スズメを保護していたことがあり、そのときの可愛さが忘れられず、小鳥を飼うことが長年の夢でした。 鳥のおもちゃを買ったり、フエルトの小鳥をバッグに付けたりして、その思いをご ...